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24.Apr.2023
どのようにニーズに合ったトリプルシリンダークランクシャフト式高圧ポンプを選ぶか?
3連クランクシャフト駆動ポンプは、安定性・吐出効率・信頼性のいずれにおいても認証された高圧ポンプです。一般的には、産業用生産ラインや商業用の高頻度使用市場に多く採用されています。
たとえば、24時間稼働する生産設備、大規模な海水淡水化(RO)プラント、業務用洗車施設、汚泥処理設備などが代表的な用途です。
👉 詳しくはこちら: 軸方向駆動 vs トリプルプランジャークランクシャフト駆動高圧ポンプ:あなたに合ったポンプの選択(洗浄、ミスト、給水などの用途)
3連クランクシャフト駆動ポンプを選定する際の注意点
連クランクシャフト駆動ポンプは、その設計において高い剛性と強度を備えた機械構造が重視されており、優れた耐久性と安定性を発揮します。そのため、この種のポンプを導入・選定する際には、以下のポイントに注意することが重要です:
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回転数の制限条件
一般的に、ポンプの回転数を上げることで吐出流量を増加させることが可能ですが、各メーカーのポンプには設計上の最適回転数範囲が存在します。この範囲は性能曲線によって確認でき、設定された範囲を超過または下回ると、ポンプの寿命や吸水効率に悪影響を及ぼす可能性があります。 -
流量適合性
高圧ポンプの吐出効率は、運転圧力によって変動します。また、吐出側のノズル構成には特定の圧力条件下で必要とされる最小流量があります。そのため、ポンプの理論吸水量は、吐出流量よりも最低でも10〜30%多いことが推奨されます。この差は、メーカーごとの製造精度、運転圧力における容積効率の影響、配管構成などにより異なります。 -
構造設計の強度
各メーカーのポンプは、設計強度が最高使用圧力に大きく影響されます。一部の安価なポンプでは構造的強度が不十分で、長時間の運転により目視では確認できない損傷が蓄積し、結果としてポンプの寿命・性能・メンテナンスコストに深刻な影響を与える可能性があります。最悪の場合、システム全体の損傷につながることもあるため、製品設計の強度確認は極めて重要です。 -
消耗品コスト
通常運転でも、シールやバルブなどの消耗部品には一定の劣化が生じます。そのため、消耗品の調達コストと入手のしやすさは、長期的な運用を見据えるうえで欠かせない要素です。特に、市販されていない専用部品の場合、入手コストが高くなり、システム停止による損失も増加するリスクがあります。 -
エンジン・モーターの適合仕様
ポンプの吐出流量および運転圧力は、必要とされる動力(馬力)に直接影響します。過剰な出力のエンジンやモーターを選定すると、設備コストや電力消費の無駄につながります。逆に出力が不足していると、モーター焼損やエンジンの停止などのトラブルを引き起こす可能性があります。
👉 詳しくはこちら トリプルシリンダークランクシャフト駆動ポンプとは?その仕組みは?